2018年7月12日木曜日

越前海岸 能登半島ツーリング2018

敦賀で高速を降りて、市街には寄らずに、R8で海の方へ向かう。
県道204で左折すると、その先の交差点に、大変にカスタムを施したビッグスクーターが二台いた。車高が低く、マフラーは太くて長い。運転している人のヘルメットは半キャップで、ずいぶんと派手な柄のシャツを着ていた。排気音がうるさいと嫌だなあ、と思いつつ、後ろについた。数秒後、前の人が急に振り向いて、自分に向かってサムアップした。少しぽっちゃりした体格のお兄ちゃんは、細めのサングラスが顔の一部のように似合っていて、その表情は勇ましく誇らしげだった。自分もサムアップで返すべきなのに、とっさのことなのでうまく対応できなくて、頭を下げて会釈した。こういう時、自分が自分の価値観だけで物事を考えていることを思い知らされる。

R305で越前海岸を間近に見ながら走った。ここの海沿いは漁港が多く、景色を楽しみながら、というより、昼前の、のんびりした漁港の雰囲気を楽しみながら走ることになる。どこの漁港にも釣りをしている人がいた。釣れているのかどうかわからないけど、いかにも釣れそうに見えた。年配の方が多かったが、平日の昼過ぎなのに若い人もそれなりに釣りを楽しんでいて、仕事はどうしたんだろう、と不思議に思った。僕ですか?僕は、たまたま会社が休みで、ハイ。
海が近いので、風もそれなりに湿っぽいというか塩っぽいというか、普段とは違う重い感じがして、磯の香りも漂うのだが、なんとなく他の海沿いとは香りの質が違うような気がする。気のせいだとは思うけど、磯の香り、というよりは、茹でたカニの殻の匂いに近い気がする。まさか、道路沿いのお土産屋や旅館で茹でたカニをたくさん扱っているからそういう匂いが染みついている、ということもないだろうけど、カニがたくさん獲れる海は、性質上、そういう匂いがするものなのだろうか。

越前岬の手前の道の駅で休憩した。
時間は11時で、昼食を取るにはまだ早かった。腹もそれほど減っていない。体に痛いところもないし、疲れもない。ツーリング中は、自分がどういう体調なのか、自分に聞くことが多い。腹が減っていたら早めに何か食べておかないと集中力が途切れやすくなるし、疲れているなら疲れ切ってしまう前に休憩を取っておかないと楽しく走れなくなる。とりあえず、ここでは休憩は短めで良さそうだった。自動販売機でスポーツドリンクを買って飲んだ。越前岬がどういうところかわからないけど、昼食のことは越前岬についてから考えよう。
道の駅を出てすぐのところに、通行止めの看板があった。玉川トンネルから越前岬トンネルまでが全面通行止め、と書いてあった。このままR305を進んでも越前岬にはたどり着けないみたいだが、そのわりには、通行止めの看板の向こうから途切れることなく車がやってきた。もしかしたら、トンネルは通れないけど迂回路があったりするかもしれない、と先に進んでみた。
3分も走ると、道路工事で片側通行になっているところがあった。交通整理の人がいたので、この先はどうなっているのか、と聞いてみたら、やっぱり全面通行止めで、迂回路もないという。来た道を戻って、ちょっと大きめに迂回するしかないらしい。交通整理の人は何とか迂回路を説明しようとしてくれるが、残念ながらよくわからなかった。
とりあえず、教えてもらった通りのところまで戻って、yahooカーナビで現在地を確認した。すると、いろんな所に通行止めの赤い×印が付いていた。数日前に西日本に甚大な被害をもたらした豪雨があったので、このあたりにもその影響が出ているのかもしれない。パッと見ると、ここから先はどこにも行けないんじゃないか、と思うくらいに行き止まりだらけだったが、落ち着いて見てみると、越前岬には行けないものの、それほど大きく迂回しなくても海沿いに戻れるルートが見つかった。何か所か交差点があるので、ナビの音声案内をセットして、ヘルメットのスピーカーをONにした。頭の中にぼんやりと覚えている地図と、音声案内を比べながら、今自分がどのあたりにいるのか想像しながら先に進むと、迷うことなく海沿いに出られた。あまりにうまくいったので、海が見えた時には大きな声が出た。
以前なら、迂回路を探してウロウロして、あっちもこっちも通行止めになっているのをいちいち自分で確認して途方に暮れる、となっていただろう。今は、ナビで通行止めを回避する最短の迂回路を探して、ヘルメットスピーカーで案内を聞きながら迷わずに先に進めるのだから、便利であることは間違いない。バイクツーリングをするうえで、その便利さが良いことなのかどうかは、その人のスタイルに寄るだろう。自分はトラブルがあると疲れるタイプで、便利な道具を使いこなすことに喜びを感じるタイプなので、これはこれで楽しい。

越前海岸

通行止

どこが通れるのかわからない


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